愛犬が7歳半で炎症性乳がんになった記録。発症から手術まで

愛犬が炎症性乳がんと診断されて。初期症状と手術までの流れ

我が家には7歳半になる愛犬「とんこ」がいます。

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キャバリアとパグのミックスで女の子です。これまで病気らしい病気をすることもなく、7歳半まで元気に過ごしてきてくれました。

そんなとんこが炎症性乳がんと診断されました。

ここでは、とんこと同じくある日突然、症例数の少ない「炎症性乳がん」と診断されて動揺している飼い主さんに向けて、少しでも今後の流れがイメージできるように、ここではとんこの発症から手術までの流れをまとめていこうと思います。

【2019年11月追記】
※かかりつけの病院で定期的にチェックしてもらい、現時点では「炎症性乳がんであった可能性は極めて低い」と言われました。
ここからの経過は炎症性乳がんの経過とは違う可能性があります。
乳腺術後の経過・炎症性乳がんと診断された経過・炎症性乳がんではないと診断されるまでに至った経緯が書かれています。

「何かおかしい」と思ったのは食欲の低下でした

元々季節の変わり目などには食欲が低下したりすることがあったので、5月初旬のこの時も、「だいぶ暑くなってきたからまたいつもの食欲低下かな?」くらいに思っていました。

でも、なんだか表情もうつろ、立ち上がるのも億劫そう・・・といつもと何か違うなという症状でした。大好きな散歩も活気がなく、すぐに家に戻りたがります。

食欲低下3日目頃の夜、子供たちが寝静まってからとんこを久しぶりにゆっくりと撫でていました。

我が家には5歳と1歳の息子がおり、ちょうどGW真っ只中ということで一日中子供の相手でてんやわんや。夫は4月にオープンしたカレー屋を営んでおり、子育てはワンオペ状態。

とんこのことを後回しにし、ろくに顔を合わせることも話しかけることもせずに、最低限のお世話だけ。

そんな日々の数日後のことでした。

久しぶりにゆっくりととんこを撫でているといつものようにお腹を見せてくれました。その時に陰部のすぐそばの左側の乳房がパンパンに張っているのを見つけました。

※撮影はしていません、すみません。

触れるとカッチカチ。石のように硬くて、皮膚は3か所、それぞれ直径5㎜ずつくらい破れて潰瘍のようになっていました。

これはただ事ではないと思い、翌日病院へ。

しかし、かかりつけの病院はGWでお休み中。急遽年中無休のD動物病院へ行きました。

乳がんの可能性が高い・肺転移の可能性も指摘

診察してすぐに、「これは乳がんの可能性が高いです」と言われました。最も恐れていた答えでした。

肺転移をしているかどうかはレントゲンでチェックしました。

肺には細かな点々があり、これについては「肺転移の可能性がある」と言われました。ただ、血管が縦に写った場合にもこのように見えるため、絶対とは言えないが可能性としてはかなり高いとのこと。

ショックで、頭が真っ白。

「この先、どうするのがこの子にとって一番楽に過ごせるのでしょうか・・・」

そう聞いた私に対して、先生は

「肺転移をしていたら、手術をしてもすぐに再発をするかもしれません。しかしこの状態はとても痛いと思う。患部を切除してしまった方が楽でしょう。」と説明を受けました。

私はこの答えに納得し、すぐに手術を依頼しました。

そこで明日に手術、明後日には退院という流れで決定しました。

手術後「炎症性乳がん」と診断。手術は間違いだったのでは?

翌日の14時過ぎ、ダクタリ動物病院から電話がありました。

「手術は無事に終わりました。腫瘍は筋肉層にがっちりと浸潤しており、切除は片側乳腺全て、子宮と卵巣まで取りましたが、陰部にあったものは今は取り切れませんでした。」との説明を受けました。

今後また再発の可能性があるものの、今はこれで様子を見ましょうとのこと。

最後に言われたのが、「この腫瘍は最も悪性度の高い炎症性乳がんの可能性が高い」ということでした。

炎症性乳がんという言葉をこの時初めて知りました。

出先から戻り、炎症性乳がんを調べてみると・・・

炎症性乳がんは最も予後が悪い癌で初診から長くても半年ほどで亡くなってしまうケースが多いということ、そして、炎症性乳がんの場合は手術をしてもすぐに再発してしまうこと、手術により余計にがんの増殖スピードを速めてしまうこと、手術した傷がつきにくく、2次感染により命を失うケースが高いことが書いてありました。

しかも、手術をすることで犬のQOL(クオリティー・オブ・ライフ(生活の質))を下げてしまう、ともありました。

これを読んで、愕然としたのは言うまでもありません。

なぜ炎症性乳がんなのに手術をしたのか、これでは余計にとんこを苦しめることになるのではないか―。

焦って先生に電話をしました。

炎症性乳がんだと診断しながら、なぜ手術をしたのか。

手術は禁忌になっている。これから先の余命を縮めたばかりか余計に痛みにより苦しむことになるのではないのか。

そんなようなことを言ったと思います。

先生は「過去に同じような症例で、老犬だからと放置したら乳腺に沿って癌が広がり、最後はとても苦しそうだった。そうならないために切除をした」と説明。

納得できませんでした。

翌日、とんこを引き取りに行った際にももう一度説明を求めました。

結局先生は「手術した方がこの子にとっては楽になる」という判断で手術をしたとのこと。肺転移の疑いもあったはずなのに、「初期ですし」と言われました。

転移がある時点で初期ではないと思うのですが、手術をしたことでこの子の余命は「1~2年に延びた」と言われました。

炎症性乳がんは初診から半年以内に亡くなる子がほとんどなのに…?

色々と混乱が生じましたが、手術をした以上、ここで何をどう言っても時間を戻せるわけではないですし、そもそも手術を終えたとんこは思っていたよりも元気そうでした。

その姿を見てほっとしたのもあり、「わかりました」と言って代金を支払い、病院を出ました。

正直、手術をしたことがよかったかどうかはまだ分かりません。(術後4日目)。

ただ、この先1日でも長く、苦しくない時間を過ごして欲しいと願うばかりです。

【参考画像】

手術費

手術費用と2日間の宿泊費、レントゲン代で総額13万4千円ほどでした。ご参考まで。

術後の経過に続く↓

愛犬の炎症性乳がん、手術後の経過~7日間まで

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