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ホームセンターやペットショップでは必ずと言っていいほど見かけるドッグフード「アイムス」。
マースジャパンが販売するアイムスは、パッケージもお値段も「ワンちゃんに良さそう」と感じさせるものですが、本当にそうなのでしょうか?
今回は人気ドッグフード「アイムス」の成分を徹底評価。
長期間食べ続けても安全性に問題はないのかという点を重視して解析していきます。
さらに口コミや食いつき、コスパも詳しくまとめます。
目次
アイムス(チキン・健康維持用)の原材料
※赤:合成酸化防止剤・オレンジ:穀類・繊維質・緑色:危険度は低いが不要なもので示しています。
コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(亜鉛、カリウム、クロライド、セレン、銅、ナトリウム、マンガン、ヨウ素)、酸化防止剤(BHA、BHT、クエン酸)
BHT(ブチルヒドロキシトルエン)は石油系の酸化防止剤。
どちらも1980年台に行われたラットへの添加実験において、発がん性が疑われた酸化防止剤です。
その際の研究では通常人間に与えられる基準値の2,700倍の量の添加であったため、完全に発がん性があると認定されず、現在でも人間が食べるガムやカップラーメンなどに使われています。
ドッグフードでは日本のペットフード安全法で定める「エトキシキン、BHA、BHTの単独または合計量が150ppm以下」
の基準内の使用であれば長期に摂取していても発がん性はないと考えられていますが、この見解に不安を感じる人が多いのは事実です。
私だったら食べたくないですけどね。
アイムス(チキン・健康維持用)の保証分析値
以下の栄養量を保証しています。
タンパク質 | 脂肪 | 粗繊維 | 水分 | 灰分 | オメガ6脂肪酸 | オメガ3脂肪酸 | ビタミンE | 代謝エネルギー(ME) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
24.0%以上 | 12.5%以上 | 4.0%以下 | 10.0%以下 | 9.0%以下 | 2.9%以上 | 0.3%以上 | 384IU/Kg | 377Kcal/100g |
太りやすいワンちゃんには注意が必要ですね。
栄養基準
ペットフード公正取引協議会の基準 | AAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準 |
---|---|
満たしている | 満たしている |
品質ランク:E
意見が分かれるところだと思いますが、BHAとBHTを使っている点でかなりマイナスです。
決定的に安全だと認知されない以上、そこに飼い主の不安が残るのに、なぜわざわざ使ってしまうのか・・・。
ここに企業の体質が見えてしまう気がします。
家禽(かきん)とは、その肉・卵・羽毛などを利用するために飼育する鳥の総称であり、何の鳥、その鳥のどこを使っているのか全然わかりません。
アイムスは2014年までP&Gが販売
アイムスは、2015年にP&G(プロクター・アンド・ギャンブル:以下P&G)からMARS(マース インコーポレイテッド:以下マース)に買収されました。
この買収と同時に
- 酸化防止剤が合成酸化防止剤(BHAとBHT)に変更
- STPP(乳化剤・食品添加物)配合
- 肉類がミールに変更
となっています。
以前のアイムスの原材料はこちら↓
原材料については、改悪された印象となりました。
マースが販売を手掛けるペットフードはこの合成酸化防止剤や食品添加物をさらっと使用しているんです。
前述したロイヤルカナンの他、プロマネージも使われています。
アイムス(チキン・健康維持用)の安全性評価
高評価ポイントと低評価ポイントを箇条書きでまとめます。
【高評価ポイント】
- 良質な原材料しか使わないと明言している
- フラクトオリゴ糖配合で腸内環境に優しい
【低評価ポイント】
- 合成酸化防止剤BHAとBHTを使用している
- 食品添加物STPPを使用している
- ビートパルプ配合
- 家禽ミール配合で何の鳥でどこの部位か不明瞭
- 小麦・卵・とうもろこしを使用しており、アレルギーへの配慮がない
アイムス(チキン・健康維持用)の口コミ
Amazon、楽天から特に多い内容の口コミをセレクトしました。
Amazonの口コミ
中型犬に与えています。ホームセンターなどにある激安のエサを与えると、ウンチの量が多くなるのでこれにしています。ウンチの匂い、口臭は臭いですが高級フードは高すぎるので、バランスを考えるとこれが一番のように感じます。
Amazonトップカスタマーレビュー
1年程定期お得便で購入していました。
量、質、価格、食いつきに何の不満もありませんが、リニューアル後のこの餌を食べさせるととにかくうんちが臭くなります。
すぐに片付けても部屋中強烈なうんちの臭いに包まれ気持ち悪くなる程…。
今まで与えていた餌の中でダントツで臭くなります。
体質に合わないだけなのか成分のせいかは分かりませんが、涙やけも酷くなってしまったので他の餌に切り替えたらどちらも解決しました。
Amazonトップカスタマーレビュー
親犬より与えていますが、たんぱく質・脂肪分が日本製より多めなので量を調整することにしました。それに若いころは臭いが嫌なのか鼻をを背けるので、肉を入れたり苦慮します。こうするとカロリーが高くなるので、国内産の方が適しているかなと思います。しかし、成犬になるにつれ毎日食べるようになりました。 但し、家のように長く多頭飼いで大量購入するとき、製造月日が古い外国産に注意は必要です。
Amazonトップカスタマーレビュー
楽天の口コミ
お世話になります。喜んで食べてくれますし、残しません。ベンの状態がよく助かります。ありがとうございます。
楽天みんなのレビュー
うちにはトイプー・ヨークシャ・チワワと3匹のわんこがいますが、3匹ともアイムスのチキン味しか食べません(笑)また他のメーカーの餌を与えると吐いてしまう仔もいます。我家ではこれしか与えません。食いつきも、糞の状態も良いと思います。個体差はあるかも知れませんが、うちではこの商品が最高だと思ってます。
楽天みんなのレビュー
獣医に勧められて購入しました。毛の艶がよくなりました。
楽天みんなのレビュー
アイムスのラインナップと栄養成分
種類 | 適正年齢・症状等 | 主原料 | 穀物・繊維質 | 合成酸化防止剤 | Kcal/100g |
---|---|---|---|---|---|
子犬用(小型犬) | 12ヵ月まで | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 402Kcal |
小型犬用(小型犬以外の子犬) | 12ヵ月まで | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 395Kcal |
健康維持用(チキン) | 成犬 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 377Kcal |
健康維持用(ラム・ライス) | 成犬 | 肉類(チキンミール、ラムミール、家禽ミール) | 4種 | BHA、BHT | 369Kcal |
小型犬(チキン) | 小型犬・成犬 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 392Kcal |
体重管理用(チキン・小粒) | 太りやすい成犬用 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 360Kcal |
体重管理用(チキン・中粒) | 太りやすい成犬用 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 360cal |
体重管理用(ラム・ライス・小粒) | 太りやすい成犬用 | 肉類(チキンミール、ラムミール、家禽ミール) | 4種 | BHA、BHT | 358Kcal |
健康サポート(チキン・小粒) | 7歳以上 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 369Kcal |
健康サポート(チキン・中粒) | 7歳以上 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 369Kcal |
健康サポート(ラム・ライス・小粒) | 7歳以上 | 肉類(チキンミール、ラムミール、家禽ミール) | 4種 | BHA、BHT | 368Kcal |
体重管理用(チキン・小粒) | 7歳以上 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 325Kcal |
小型犬(チキン) | 小型犬・7歳以上 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 382Kcal |
毎日の健康ケア(チキン・小粒) | 11歳以上 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 3種 | BHA、BHT | 381Kcal |
いつまでも健康維持(チキン・小粒) | 14歳以上 | 肉類(チキンミール、家禽ミール) | 4種 | BHA、BHT | 380Kcal |
粒は小粒と中粒がありますね。
1kgでどれくらいもつ?コスパチェック
※アイムス(チキン・健康維持用)でチェックしています。
- 体重1㎏の成犬なら約40日間
- 体重5㎏の成犬なら約12日間
コスパは10gあたり7.5円。
10g当たり7~12円以上で「中価格帯フード」に分類されます。
アイムスの原産国・食いつき・価格など
※食いつきについては口コミを参考にしています。
原産国 | オランダ |
販売元 | マース |
輸入元 | マースジャパンリミテッド |
食いつき | イマイチ~良好 ※個体差が大きい |
粒の大きさ | 小型犬:小粒 小型犬以外:中粒 |
サイズ | 1.2kg/2.6kg/5kg/8kg/12kg等 |
与える量 | 5㎏の成犬:1日当たり80g |
小売り価格 | 1.2Kg:898円 |
Amazon | 1.2Kg:625円 |
楽天 | 1.2Kg:764円+送料 |
価格も高すぎず安すぎずというあたりですね。
アイムス(チキン・健康維持用)の総合評価
上記で何度も書いていますが、やっぱり気になるのは合成酸化防止剤BHA、BHTの存在です。
マースの販売するフードは合成酸化防止剤が使われており、ロイヤルカナンの公式サイトなどには「基準値以下なので問題なし」という旨のFQAがあります。
とはいえ、他のドッグフードは酸化防止剤を天然成分(ローズマリー抽出物やミックストコフェロール)にしているところが多い中、なぜわざわざ合成酸化防止剤を使い続けるのか?というところに疑問を感じます。
飼い主が1ミリの不安もなく、フードを与えられることはワンちゃんにとっても大事なことだと考えます。
もし天然由来の酸化防止剤よりも合成酸化防止剤を選ぶことにメリットがあるのでしたらそれをぜひ明記してくれれば、安心して購入できるかもしれません。
現状はこの酸化防止剤の問題と、乾燥ビートパルプ配合、小麦やとうもろこし等のアレルゲンになりうる原材料を配合している点などにおいてあまりおすすめはできない、という見解になりました。